2005-01-11

U2のボノとMicrosoft会長ビルゲイツからの寄稿

ボノは25年以上の長い間アイルランドのロックバンドU2のボーカリストを務めてきた
最近では、アフリカの救済活動でも有名であり、ノーベル平和賞の候補にもなっている
そして、ビルゲイツは米国マイクロソフトの会長であり米国有数の資産家でもある

この二人が連名で世界の有名誌に寄稿を寄せていた
一見関連性がない二人だけれど、米国の資産家にとってはボランティアに理解と関心があるという、とても重要な「名誉」と、実質的な解決方法を模索している活動家の共通点が一致したのかもしれない

二人の思惑は、勝手な推測に過ぎないけれど、すくなくともそういった意識の元での行動が起こせるということは素晴らしいことだと思う。
新聞で読んだものを、そっくり引用しておこうと思う

文明の姿がガラリと変わる瞬間が歴史にはある。それは、人々がもはや現状を受け入れられなくなり、それを壊す勢いが十分に高まった時だ。奴隷制度の廃止の時がそうだった。ベルリンの壁の崩壊やアパルトヘイトの終結も同じだ。

もし貧困や疾病によって理不尽に生命が失われることがなくなるなら、2005年もそのような「瞬間」になるかもしれない。現時点では、それは考えにくい。アジアでの年明けは、理解しがたい悲劇的な音色をたたえている。

しかしながら、貧困にあえぐ人々のために未来を変えようと、世界がついに本気で折り組む年にはなるかもしれない。その「勢い」はついている。これからの12ヶ月は我々すべてにとってのテストである。とくに主要8カ国の指導者は、その見識と決断力が、かつてないほど注目されている。

我々がこの試練に失敗すれば、歴史は厳しい評価を下すだろう。なぜなら、我々はこの課題に成功できる力をもつ、初めての世代だからだ。新しい道具やアイデアが、つい最近までは考えられなかったチャンスをつくり出している。

貧しい人々の命を何世代にもわたって奪ってきた疾病は、いまや自らが消滅寸前だ。15年前、35万人にものぼった小児マヒの患者は今日では800人で、ゼロになる日は近い。過去5年で予防接種は50万人の子供の命を救い、次の10年では150万人が救えるだろう。

もう一つの古い、不公正な考え方も消えかけている。それは富裕国に対する冷戦時代の債務によって縛られた貧困国は、国民がどれだけ苦しんでいても返済を続けなければいけないという考えだ。豊かな国々がそうした債務に一部を帳消しにしたことで、貧しい国々は保険や教育など緊急の問題に資金を注げるようになった。例えば、ウガンダは小学校に通う子供の数を2倍に増やせた。

5年前の国連ミレニアムサミットで各国の指導者たちは、より多くの国々、より多くの人々にとってうまく機能する世界になるように努めることを約束した。この新世紀に、人間の基本的要求を満たすことを誓った「ミレニアム開発目標」である。食糧や清潔な水、保健サービス、教育は、すべての子供の生まれながらの権利なのである。

日本のイニシアチブによって創設された世界エイズ・結核・マラリア対策基金のような活動は確実な成果を上げている。

しかし、こうした進展も万全ではない。予算の制約から援助を削ろうという誘惑は強く、日本の03年の援助も再び削減された。

このような決断は、援助をしないことによって生じるコストと比較してみることが必要だ。アフリカでは親たちが抗エイズ薬を手に入れることができなかったために1千万人の孤児が生まれ、その世話が必要になっている。10年までにさらに2千万人が増えるかもしれない。エイズの炎が燃えさかってから消し止めるよりも、火がつくのを防ぐほうが安上がりで賢明だ。

我々は、人間に対する投資は何倍にもなって帰ってくると信じる。大きな考え方が必要だ。第2次大戦後の欧州を再建し、ソ連の膨張に対するとりでにもなったマーシャルプランは米国のGDP(国内総生産)の2%を4年間にわたり費やした。今日、より少ない投資でより多くの人々の生活を変え、彼らが我々を見る目を変えることができる。

手始めに、先進国すべての指導者たちが05年に四つの重要なステップを踏み出す決意を示すよう望む。
第一に、迅速に供出できる効果的な対外援助の額を倍増する。同じ趣旨での英仏主導の計画が動き出そうとしており、それは子供の予防接種を増やすことで500万人の命を救えるかもしれない。
第二に、貧困国の債務を終わらせる。彼らに必要なのは軽減以上のもの、完全な債務帳消しである。
第三に、不公正な貿易ルールを変え、貧困国が自立できる道をつくること。
第四に、HIV(エイズウィルス)ワクチンの開発を協力して推進する組織への資金提供。

こうした行動によって、我々の政府は歴史を作ることができる。だが、そのためには我々が政府に、その実現を訴えなければならない。だからこそ、企業の社長も非政府組織関係者も、ポップスターも僧侶も、母親連盟も学生連盟も、正義のために地球規模のキャンペーンに乗り出したのだ。

我々の世代がどのように記憶されるかは我々次第だ。インターネットで? 対テロ戦争で? それとも、子供がたまたま世界のどこに生まれたかで生存が決まるようなことをなくそうと決意したことで?

緯度と経度の線はどんな鉄のカーテンよりも強く、我々をアパルトヘイト以上に分断している。世界はこの状況を変える資源と技術を持つ。05年に回答を出すべき問いは、我々が強い意志を示せるかどうか、ということだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿