2009-05-28

便利な馬鹿者

「便利な馬鹿者」は中国政府の逆鱗に触れぬよう——フィナンシャル・タイムズ
2009年5月26日初出 翻訳gooニュース
http://news.goo.ne.jp/article/ft/world/ft-20090528-01.html

もちろんかつて両国は強力なパートナーだった。朝鮮戦争で韓国を守り戦う米国主導の多国籍軍に対抗して、共産主義の同志国である中国と北朝鮮は肩を並べて戦ったのだ。我々は「唇歯の仲」ほど近い関係だ——というのが、かつての中国のプロパガンダ的言い分だった。

しかしこの表現はかれこれもうずいぶん長いこと、北京では滅多に聞かれなくなった。今や中国と韓国の外交関係や貿易関係の方が、中国と北朝鮮の関係よりもよほど近い。しかし中国政府はそれでも外交の世界で北朝鮮の面倒を見続けているし、国際的な批判や制裁措置のエスカレートを徐々に容認しつつも、北朝鮮に対する国際社会の本格的な反撃を食い止めてきた。

しかし今回の核実験を受けて、中国はかつてない厳しい調子で北朝鮮を批判している。北朝鮮が「自衛」手段と呼んだ実験について、中国政府は「断固として反対」していた。とはいえ、国連決議に背いた北朝鮮に対して、いったいどれほど厳しい制裁措置を中国が容認するのかは依然として不明だ。

その一方で、日米政府を激怒させつつもその無力ぶりを露呈させてくれる北朝鮮と金総書記というのは、中国にとってある意味で「便利な馬鹿者」なのだ。加えて中国は、親米国家が中国国境に誕生してしまうような、そんな南北朝鮮統一には強く反対している。それだけに、北朝鮮国内で本格的な経済破綻・社会破綻のきっかけになりそうな事態は、中国にとっては望ましくないのだ。


北朝鮮の核実験についての論評。
なるほどなぁと思う表現。

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