2010-10-26

どん底生活で人は荒れる

収入が無くなることに対しての恐怖は、単純に「明日の食事をどうしよう」というだけでなく、「自分の中の何かを大きく失っていく感覚を持つ」ことだと思う。そして、それになれていく自分が想像できること。

「男も女も一生稼ごう」西原理恵子が語る仕事-1
朝日新聞 平成22年10月24日朝刊
貧乏は、人間から優しさや思いやりや希望を奪っていきますね。わずかなお金のことで日常的に大人が激しいケンカをするんです。子どもはたまったものではありません。でも、仕事がなく、お金がないと人の感情は荒れ、愚痴を言いながらどん底へ落ちていく。学校へ行って勉強しても、自分の行き着く先はこんな生活なのかという絶望感は、すごく大きかったですね。
「自分のやりたい仕事にめぐり合わない」とか、「自分の本当の力を分かってもらえない」なんて本気で思っているのなら、私は笑いますよ。その前に、たとえ1円でも自分の仕事に対して払ってもらえることは何かと考えるべきですよね。それは天から降ってくるわけではなく、「私の力でいただける仕事ならやらせてください」というものでしょ。運よく報酬をもらえたら、稼ぐ才能がそこに潜んでいたということ。その糸を手繰り寄せていかなければ、自分の仕事にたどり着けないんです。

3 件のコメント:

  1. 「男も女も一生稼ごう」西原理恵子が語る仕事-2
    朝日新聞 平成22年10月31日朝刊
    http://www.asakyu.com/column/?id=922

    私にとって「才能がある」というのは「それでお金が稼げる」こととイコールだったから、ポツリポツリとカットの仕事をもらい、美大に合格してからももらえる仕事はすべてやりました。

    19歳の時に月収30万円稼げるようになりたいと目標を立てたのですが、当時は5万円をもらうのがやっと。他の人と同じことをやっていては目標が実現できないと気付いた私は、自分なりの工夫をすることにしました。

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  2. 「男も女も一生稼ごう」西原理恵子が語る仕事-3
    朝日新聞 平成22年11月7日朝刊
    http://www.asakyu.com/column/?id=925

    本音を言えば、養ってもらう生活は時間の自由も、精神の自由も奪われるってことです。自由と責任は有料です。仕事を持つというのは、老若男女誰にとっても、最後は毅然(きぜん)と自分の思う方向へ歩いていけることだと思う。だから、家庭を持ち、子どもを育てて働こうとする人を周囲は平等に助けるべきだと思います。働く女性は何もかも背負わされ、ものすごく忙しい。それなのにスーパーのお総菜を買うと、「食育上よろしくない」などと責めるでしょ。ふざけてはいけませんよ、そんなことで追い込まないであげてください。子供が熱を出したら、父親が会社を休める世の中に早くなることを願っています。

    仕事ってリアルな目的を持ったものです。自分を食べさせ、家族を養い、貧しさからくる苦しみや怒りに縛られないで自由に生きていくためのもの。でも、その中にきちんと「できるようになっていく」楽しさや喜びが詰まっている。働くこと、働き続けることが、まるで自家発電みたいに明るく人生を照らすし、頑張るためのエンジンになる。だから、自分で稼げる仕事をまず始めることが大事なんです。

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  3. 「男も女も一生稼ごう」西原理恵子が語る仕事-4
    朝日新聞 平成22年11月14日朝刊
    http://www.asakyu.com/column/?id=928

    キツイ仕事は高い金をもらえて、楽な仕事は安い時給。たくさんの仕事を経て、そんなことに気付いた。

    子供の頃のアルバイトは非常に大切だと思います。よその大人にしかられてお金をもらう、そして今の自分の値段を知る。たとえ嫌な仕事でも、色々経験しているうちに、この人は尊敬できる、この人の頑張りっていいな、そんな人に出会ってついていくのもいい。

    人の金で生活するっていうのは全く自由がない。今、自分で稼いで、自分の金でごはんを食べる毎日が一番充実している。お金って自由を買えるもので、それで大人になって、自分で行動範囲を広げていけるもの。そして、人生で行き詰まったり、思いもよらない事があった時、次の一手が打てるもの。日本中のおっちゃんとおばちゃんは、そのために毎日毎日それはよく働く。

    東京で働いているフリーランスの人間は全員同じです。たくさんの仕事を同時にこなし、うかうかクビになるのを待ったりはしません。人生や仕事には、突然の嵐がつきものなんです。

    働くことは生きることです。人が人であることをやめないために、人は働くと信じています。

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